青い鳥のタロット(The Blue Birds’ TAROT)を100倍楽しむ方法

「青い鳥のタロット」は、アーティストの川口忠彦さんと、西洋占星術師の三上牧さんによるオリジナルタロットカード。大アルカナ22枚のカードです。

青い鳥のタロット
カードの裏にも青い鳥が舞う

「青い鳥タロット」を持っていてもいなくても、タロットに興味がある方にぜひぜひご覧いただきたいのが、 川口さんと三上さんが語る制作秘話、「トーキングアバウト 青い鳥のタロット」。これを読めば、「青い鳥のタロット」は100倍、それ以外のタロットが99倍楽しめます!

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「トーキングアバウト 青い鳥のタロット」

名前のとおり「青い鳥」がちりばめられた美しいカード、「青い鳥のタロット」の成り立ちや、カード1枚1枚に込められた意図。

これらを、制作者の川口さんと監修者の三上さんがじっくりトークされているのが「トーキングアバウト 青い鳥のタロット」です。

占い師・ライター・編集者の藤井まほさんが記事にまとめられています。

タロットカードを使っていると、「図案にこめた意図」を制作者に聞いてみたくなることがありませんか?

「なんでこのモチーフなの?」「どうしてこの人は笑っているの?」とか。

「炎のタロット」の作者、Ricardo Cavoloさんに聞いてみたいことが、私もたくさんあるんですが・・・。

タロットカード
その剣はなぜ 関節を切ってるの 
切られた関節 なぜ目があるの
おし~えて~ リカールドー(ハイジのメロディで)

残念ながら、私は今までに作者に制作意図を聞けたことは一度もありません。
そんな経験があるので、この「トーキングアバウト」という企画だけでも歓喜。

例えば、ステキなレストランで、オシャレなサラダが出てきたとき。
「このサラダは、○○農園の○○さんが、今朝収穫された野菜を使って作りました。無農薬で育てているんです。土づくりからこだわっていらっしゃって・・・(中略)その味を活かすために、ドレッシングは・・・(以下略)」と説明されたら、どうでしょう?

「お待たせしました。季節のサラダです」の一言だけよりも、「へぇ~そうなんだ!」となります。そして、目の前のサラダに、がぜん興味が湧きます。

説明があってもなくても、味に違いはないかもしれないけれど、味わい方は確実に違ってくる。
説明があってもなくても、同じ70秒で食べ終えてしまうかもしれないけれど、70秒の密度が増します。サラダとの距離も近くなります。

目の前のものが出来上がるプロセスを聞くことで、とてつもなく豊かな味わいになる。

なんと贅沢なことでしょう。

制作者の頭の中をのぞき見る楽しみ

川口さんはこの記事の中で、
「ウェイト・スミス版、マルセイユ版をじっくり研究したうえで必要なところは踏襲しつつ」
「同時にどこかに新しいものを足す・面白さを追加することを考えつつ」
「自分が表現したいことのためにモチーフ、構図などなどを試行錯誤し」
「こういう図案になったんです!」

ということを丁寧に解説。

「なぜ川口さんはここで死神に鎌をもたせたのか」
「なぜその位置で鎌を持つのか」
「なぜ翼が生えているのか」・・・など、自分で見ているだけでは気づかないポイントまですべて解説してもらえます。

青い鳥のタロット
う~~翼の生えたエンジェル、じゃなくて死神

「青い鳥のタロット」ですが、青い鳥が描かれていないカードもあるんです。

なので、「どうしてここに青い鳥がいるのか」だけでなく「どうして青い鳥がいないのか」もすべて解説。頭の中全開です。

詳細はこちらの元記事をご一読ください。

そして、もうひとりの制作者である西洋占星術師の三上さん。
川口さんの世界観を損なうことのないよう、でも、タロットカードとして「使う」ことも考えて、言うべきところはしっかりと意見する。

タロットカードとしてテーブルに並べた時の印象はどうなのか。
はっきりと見分けがつくデザインになっているか。

中でも「もともとの象意とあまりにもかけ離れた図柄になっていないか」について。

「象意は個人的な好みで言っているわけではなく、根拠があるのだ」ということを、川口さんが納得できるだけの材料をそろえて説明する役割を担っている三上さん。
記事には、「こういう根拠があるから、このカードの象意はこうなんです」ということがそれぞれのカードについて書かれています。

カードの象意と川口さんの世界観が離れているなと感じると、「川口さんの当初デザインのこの部分は、こういう理由でやや違和感があるので、このように変更するよう提案しました」などという根拠と修正案がつぶさに書かれています。

「占いで使える」というのは、こういう象意の部分がきちんとおさえられていること。タロットの象意や大アルカナ22枚のつながりの解説部分が、感動的に腹落ちします。

要所要所でふたりの「落としどころ」を探っていく。
どちらも妥協しない。でも、どちらも我を張り合わない。

おふたりの美しいプロセスが織りなしていく布ができあってみたら、カンペキな図柄になっていた。

そんな感じなのです。

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「明るい気持ちになるもの」を目指して制作されたタロット

「カンペキな図柄になった」理由は、制作者のおふたりが同じ方向を見ていたからだと思います。
それは、ともに「人が明るい気持ちになるものをつくろうね」という方向です。

様々なタロットが人間界にあり続けて数百年。
姿かたちを変えながらもこの流れが途切れなかったのは、根底に「人を明るい気持ちにさせたいね」と考える人たちの思いが、「タロットというかたち」をしたバトンとして、つながり続けたからなのでしょう。

例えば「塔」のカード。

青い鳥のタロット
「パーカーを着た少年」を見つめる青い鳥

怖いという印象を持つ人も多いカードですが、制作者のおふたりのやりとりは、こんな様子です。

三上 フード付きパーカーを着た少年が落ちてくるこの絵が、現代にフィットしているなと思います。ゲームに耽っている子どもに対して親が、「ゲームばっかしてるんじゃねーっ!」ってゲーム機の電源を切っちゃったみたいな状態。で、「オ、オレの積み上げた戦国時代がパァに……」って――これはうちのオットの話ですけど。「信長の野望」で勝ったところでお母さんに電源切られて、6時間がパァになったという(笑)。

川口 それは……。でもゲームなんてどっちにしろパァですからね(笑)。

――ゲーム作ってた川口さんがそれ言う……深いですね(笑)。

川口 想い出は残るんで、よしとしましょう。

三上 身内のエピソードは横に置いたとしても、面白い絵です。改革を起こして脱皮して、より楽しく生きたいと叫んでいるような、愉快な破壊がここにあると思うんです。希望に溢れたストライクですよ。

「塔」の解説記事はこちらです。

忘れもしません。私が、25年勤めた職場を退職する日の朝、出てきたカードも「塔」でした(ウエイト・スミス版です)。

タロットカード
TAROT of A.E.Waite, AGM-Urania, Germany www.agm-urania.com
グレーのビルだったなぁ、職場。

「安定している」という評価の職場を退職し、しかも退職後は占い師になろうという記念すべき日の朝です(笑)。
「塔」のカードには「転落」「破壊」なんていうキーワードもあるのですが、それよりも私がその朝感じたのは「解放」。
三上さんの言葉を借りれば「より楽しく生きたいと叫んでいるような、愉快な破壊」そのものでした。

「青い鳥」は、いつでもどこでもそばにいる

面白いのが、おふたりがコラボするに至った経緯です。

川口 もともとゲームとも占いとも関係ない縁でツイッターでつながっていた三上さんが占星術師だと知って、声をかけさせてもらったのが最初で。

川口 ツイッターで相互フォローしていただけで一面識もなかったのに、ごり押ししちゃってすみません。

ツイッターで相互フォローしていただけのご関係だそうです。

青い鳥、ここにも。

ツイッターのロゴマークも「青い鳥」ですもんね。
「青い鳥」がご縁を結んで生まれた「青い鳥のタロット」。

そして、この対談をまとめられているのが占い師・ライター・編集者の藤井まほさん。

川口さんと藤井さんも、「たまたま川口さんの個展に訪れた藤井さんが手にしていた一冊の本」がきっかけでご縁ができたそうです。

藤井さんが手にしていた一冊の本が、「青い鳥」だったんですね。

「トーキングアバウト 青い鳥のタロット」を読んでいると、「青い鳥」は、いつでもどこでもそばにいるんだなぁ、自分が見てないだけだわ・・・改めて思います。

「青い鳥のタロット」が手元にあったら、「あら?青い鳥はどこだっけ?あの山の向こう?」となったとき、カードに描かれた青い鳥を見よう。そして、「あ、ここにいるわ☆」と思い出そう。

「青い鳥のタロット」が手元に無かったら、ツイッターのロゴマークを見よう。

「青い鳥のタロット」は、川口さんのサイトでも直販されています。

青い鳥のタロット

青い鳥のタロット(The Blue Birds’ TAROT)を使ってみました

2019年5月24日