知らず知らずのうちにやるべきひとコマを果たしている

パリのオペラ座に所属するバレエダンサー。

現在自宅で過ごす彼らがキッチンやリビングで躍る映像が、ひとつの作品になりました。監督は「スパニッシュ・アパートメント」などで有名なセドリック・クラピッシュ。

ダンサーたちは、第一線でコロナウイルス感染拡大防止に努める人々に敬意を表し、「私たちは命を救うことはできないけれど、人々に幸せを与えることはできる」というメッセージを込めたとのこと。

子どもと一緒にリビングで、晴れた日のベランダで、ベッドの上で。練習スタジオのような広いスペースはないけれど、自宅で練習を続けるダンサーたち。

彼らの生活の一端で踏まれるステップが、プロコフィエフのバレエ音楽「ロミオとジュリエット」の「騎士たちの踊り」にのせてつながります。

作品を作るために、ダンサーの動きをひとつひとつ決めたわけではありません。それぞれの動きは、各自がランダムに練習している一コマです。でもクラピッシュ監督の手にかかると、まるで「そういう流れになるために踊った」ような一体感。

私たちも同じかもしれません。

ひとりひとりは目の前のことを淡々としているだけのつもり。これが何になっているのか、よくわからないこともある。

でも、大きな視点からみれば見事に調和している。流れに乗っている。役割を果たせている。

その大きな流れは、日々の視点からはわかりづらい。でも、流れの中の役割を果たせていることを信頼していればよいのだと思います。