大アルカナ「世界」は思い出させてくれる!「実はすでに幸せなのだ」

タロットカード

以前、タロット占いについてお話しさせていただく機会がありました。


会場にいらっしゃったのは、タロット占いをしたこともなければカードを見たこともない方がほとんど。そんな皆さんに、カードを実際に見ていただきながらタロットの面白さをお話しました。

最後はタロットカードの中で「最強のラッキーカード」といわれている「世界」のカードを説明。

「このカードには『幸福』という意味があります。本日ご一緒させていただいた皆さんの幸福をお祈りしております。ご清聴ありがとうございました」

心の中で「決まった!」と思いながら話を終えました。

すると、会場からこんな質問をいただきました。

「その『世界』のカードに『幸福』の意味があると言い切れるのはなぜですか?]

question

「たとえば『そのカードを引いた人はみなお金持ちになった』という統計結果など、明確な根拠があるのですか?」

その時私はこう答えました。

「おっしゃるような根拠はありません。一般的にタロットカードの意味は『このカードが出たらこういう意味合いに解釈しよう』という『取り決め』みたいなものです」

「たとえば2019年10月の即位の礼のとき、空に虹がかかりました。この虹を見て『おめでたい』という声が相次ぎましたよね。これも『虹=よいこと』という『取り決め』があるからです」

「私がカードを解釈するときは、本に書いてあることも参考にはしますが、あくまでも『自分がこう読むと決める』、つまり『自分とカードとの取り決め』を重視しています」

「ですから『幸福を意味すると言い切る根拠は何か』と問われたら、『私がそういうことにしておくと決めたから』という答えになりますね」

これはこれで、「カードの解釈」の私なりの回答にはなっていたと思いますが、この質問をいただいて以来、私はことあるごとに考えるようになりました。

それは「幸福」ってなんなんだ?ということです。

あの時の質問を今いただいたなら、こう答えたいと思います。

「そもそも『幸福』という言葉自体、人それぞれの解釈です。『高い地位を獲得すること』『富豪になること』『周りの人と心休まる関係を築くこと』『何もなくても、ただここに存在していること』など、人の数だけ答えが返ってくるでしょう」

「思い描く『幸福』の形が人それぞれであるのなら、自分にとっての『幸福』が何なのかを知っていることが『幸福』のための欠かせない要件だと思います」

「では自分にとっての『幸福』をどうやって知るのかという話ですが、占いをつうじて私が感じたことがひとつあります」

「欲しいものを手に入れたら『幸福』だと考える人は多いです。でも、外側にあるものを求め続けたらキリがありません。どうしても他との比較になるからです」

「100万円手に入っても、世の中には200万円を手にしている人がいる。じゃあ200万を手にしたら満たされるのかといえば、次は300万を手にしている人が目に入る。この状態が続けば、決して満たされることがありません」

「世間的に『お幸せですね』といわれていても、どこか満たされない思いがある。そういう方が占いにいらっしゃることも多いです」

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「決して『不幸』なのではありません。でも、今のままの自分ではいけないとなぜか思ってしまう心。他に手に入れるべきものがあるのではないかと、なぜか思ってしまう心。そういう心が『なにかを追いかけねばならない』という、満たされなさを生んでいるような気がするのです」

「自分が欲しいものを追いかけようとする気持ちが、どこから来ているのかをじっと見てみることです。そして、追いかけるのをやめてみるのです。」

「追いかけるのをやめたとき、『満たされた状態』がずっとそばにあったことを思い出す。それが私の考える『幸福』です」

かつて、私は一生懸命追い求めていました。行動し、手に入れて、達成しなければならないと感じていました。けれど、何かを追いかける行為は、恐れから生じているのです。それは、自分は本当に望むものを持っていないという恐れです。その状態では、猟師と獲物のような分離の状態にばかり注意がいってしまい、二元性の中で身動きができなくなるでしょう。でも、今の私は、追いかけるのはやめ、ただありのままを受け入れています。

アニータ・ムアジャーニ著 奥野節子訳『喜びから人生を生きる!』ナチュラルスピリット

大アルカナ「世界」は「すでに幸せである」ことを思い出させてくれます。