大アルカナ「隠者」は思い出させてくれる!「パズルを組み立てる側の目線」


高いところから見ないとわからない景色、というものがあります。

ジグソーパズルを組み立てる側は、全体の絵柄がわかっていますが、パズルのピースひとつひとつは、全体の絵柄など知りません。

なぜか赤に塗られた自分。
緑のグラデーションになっている自分。
真っ白で柄も何もない無地の自分。

赤や白になっている理由も知らないまま、一つのピースとしてそこにあります。
そして、もっとも「ハマる」場所にパチッとはめこまれていきます。
「ハマる」は、文字通り形がぴったりくること。

ジグソーパズルを組み立てていると、「この位置にはこれだ!」とかなり高い確信をもってはめようとしてもうまくいかないことがあります。

ちょっと力を加えればはまらないこともないけれど、接続部分が微妙に浮き上がってしまったりして。

ピースがはまる位置は、ひとつだけなのです。はまりそうな位置はいくつもあるかもしれませんが、ぴったりくるのはひとつだけ。

そんなにぴったりくる位置なのに、しかしピースの側には「なんでここにいるんだ?」という気持ちがあふれることもある。なぜなら、全体の絵柄も、自分が絵柄のどの部分を構成しているのかも、ピース自体にはわからないからです。

それでも、パズルを組み立てる側はわかっているのです。どんな美しい絵柄が完成するかを。だから、必要なところに必要なピースをパチパチと当てはめているのです。

実は、私たちはひとつひとつのピースであると同時に、ほんとうはパズルを組み立てる側でもあります。ピースであることに没頭するあまり、普段はそのことを忘れてしまっているのですけれど。

大アルカナ「隠者」はジグソーパズルを組み立てる側の視点を思い出さてくれます。