「図太さ」を身に着けるには自分のリズムをもつこと

水上紀行著『ガッツリ稼いで図太く生き残る!FX』。

タイトルの「ガッツリ稼いで」「図太く」という言葉からギラギラした熱さを予想していたのですが、読後感は真逆でした。

なんというか、「禅」の世界なのです。

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FXが好きw

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相場も人生も「不規則であること」が唯一の規則

FXを知りたくて購入しましたが、著者の水上氏のマインドが響きすぎて、物事に取り組む姿勢の教えを乞うつもりで2回目を読みました。

相場の行方。

それは、指標や分析ツールで予測することはできる。手当たり次第に売買する向き合い方、予測ツールを万全に網羅しての向き合い方。人それぞれです。

どんな向き合い方をするにしても、ひとつだけ共通している法則がある。

それは、「不規則なのが唯一の法則」ということ。

この法則って、人生そのまんま!!

人生において、何歳で結婚して、何歳で子どもができて、何歳で家を建てて・・・という「ライフプランニング」でシミュレーションすることはできますが、それはあくまでひとつの仮説。

「いつ、どこでも、一定の条件で成立する普遍的・必然的関係」ではありません。

なんなら、「2000年1月1日生まれのあなたは、ネイタルの太陽にトランシットの土星がコンジャンクションする〇〇〇〇年にナントカかんとか」という「うらない」もひとつの仮説に入れてみましょう。

こちらも、「いつ、どこでも、一定の条件で成立する普遍的・必然的関係」ではありません

仮説はいくらでも立てられるし、どのように参考にするのも自由だけれど、事実としては「先は見えない」。

本書には、これがどすんと土台にあります。

「不規則」だからこそ、淡々と

その「先の見えなさ」に対して、著者の水上氏のスタンスは、決して「肉食ガォー!獲物めがけてまっしぐら」ではありません。

「先が見えない」からこそ、淡々と。

「先が見えない」からこそ、静かです。

さすが、相場経験33年の積み上げから導き出されたものは深い。

本書で紹介されている相場の仕組みや、FX投資における分析法は、もちろんFXの実践に役立つ情報。

ですが、個人的には巻末付録の「相場格言よもやま話」がツボでした。

この付録ページでは、「休むも相場」など、相場にまつわる15の格言について水上氏が解説。相場にまつわる格言ではありますが、じっくり読むうちに、

「これはFXという枠をこえて『人生』という相場に日々挑む私たち全員へのメッセージではないか!」

「FXに興味がある人もない人も、この巻末付録は一読の価値がある!」

とひとりで勝手に感動した次第です。

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「いつでも相場はあるさ」と割り切る

その中でも、ノートに書き写すまでに印象的だった箇所を引用します。

Once a dealer, always a dealer.

(ひとたびディーラーになったら、ずっとディーラー)

・・・(略)・・・

相場は自分自身の欲望と恐怖との戦いです。100%勝てる人はいません。勝ち幅を大きくし、負け幅を小さくし、さらに勝率を高くするには、結局は腹八分をよしとし、熱くならず、いつでも相場はあるさと割り切って、下りるべき時は下りる、もしくは、相場を静観できる(休む)ことが必要です。

・・・(略)・・・

相場に忍従するのではなく、気楽に楽しむということが、実は儲ける秘訣ではないかとも思う今日このごろです。「好きこそものの上手なれ」。

ーー水上紀行著『ガッツリ稼いで図太く生き残る!FX』から引用

「相場」を「人生」に置き換えて読んでみると、なんとも味わい深いフレーズです。

いつでも相場はあるさと割り切って、下りるべき時は下りる、もしくは相場を静観できる(休む)

これをFXに限定せずに読み替えるなら、「ひとつふたつ失敗したり、なかなか成果が出ない時。まぁこんな時もあるさと割り切る。必要なら休む」。

失敗した時や、成果が出ない時、私たちはついつい「足りない」オーラをバンバン放出します。

やれていないことがあるから失敗した。

まだまだ頑張りが足りないから、成果が出ていない。

こんなマインドになると、「足りない」を埋めるためにもっと走り続けてしまいます。

いつも「足りない」→「うめる」→「足りない」→「うめる」のサイクルを規則的に繰り返せば万全なのではありません。

「土俵に残り続けること」だけを考える

そもそも「不規則がルール」な土俵にいるのですから、その対応も不規則でよいはず。そこで「静観」や「下りる」ことも必要というわけです。

「うまくいかなかったら、それを補うために頑張らなければ」というスタンスでいるよりも、「うまくいかなかったら、ちょっと休めばいいや」というスタンスが、結局は長続きする。

長続きできるということは、土俵に居続けることができる、つまり儲けるチャンスも拡大できるということです。

土俵に居られなければ、そもそも儲けるチャンスもなにもないわけですから。

それを端的に表しているのがこの一文。

相場に忍従するのではなく、気楽に楽しむということが、実は儲ける秘訣ではないかとも思う

忍従、つまり我慢して耐え抜くことではない。やばっ!と思ったらとりあえず下りておく。

ガマンはしない。キーワードは「気楽」。気楽だからこそ、長続きする。長続きするからこそ、儲けるチャンスに接する機会が増える。

もし、「人生の辛い局面かも」と感じたら、ガマンして耐え抜く選択肢ではなく、「とりあえず気楽になる」選択肢を選ぶ。つまり、自分のリズムを崩さない選択をする。

そうすることで、一時的には「下りた」感じになっても、長い目で見たら土俵に残り続けられる。

「図太さ」というのは、いつもギラギラと高い熱量で突っ走ることではなく、自分のリズムで粘り続けることなのですね。

相場

どん底から這い上がる方法

2018年6月3日